ドラムはリズムをつくり、そして安定させること
ドラムという楽器は、バンド楽器のなかでも比較的音階に依存しないものです。
(本当は厳密に言うと、各タムごとに音階のチューニングがあるのですが、他の楽器と比較して、です。)
ドラムの役割は、みなさん御存知、リズムを作ること、それを安定させることにほかなりません。
単純に一定に太鼓を叩く、というと、簡単に聞こえますが、これには思いのほか厳しい鍛錬が必要となります。
リズムを作るには強弱が表現できること
リズムというのはある程度型が有りますから、それを練習していくことになります。
問題は、緩急をつけて叩けるか、ということです。
四つの打撃が有り、2打目と4打目だけを小さく叩くと、4つ同じ強さで叩いたときよりも、ノリが出ることが判ります。
こうした緻密な組み合わせを、曲ごとに、曲全体を通して常に考えながら叩くのが、ドラムプレイヤーです。
強弱を踏まえたうえで安定させること
こうした強弱を踏まえ、実際に一定のリズムで叩ける琴が大切です。
クラッシックと現代のJ-POPの違いは何か。
それは、アウトテンポか、インテンポか、ということです。
クラッシックは、プレイヤーがリズムの速さを上手くコントロールすることにより起伏を生み出します。
一方で、バンド演奏は、プログレなどのジャンルを除き、基本常に一定のリズム(インテンポ)で叩く中で表現をします。
この特性から、現代の商業音楽ではリズムトラックの多くにリズムマシーンが使われており、我々リスナーもこのインテンポにノることに慣れてしまっています。
だからこそ、ドラマーのリズムトレーニングは必要なのです。
リズムマシンに合わせて練習しましょう。
これができて、初めて、そこから微妙に部分的に入りをずらしたりなど、職人的に起伏がつけられるようになります。
よく多くのアマチュアのバンドで、「リズムがずれるのは味だ」と表現する人がいますが、リズムが正確に流れない演奏は、何時までたってもアマチュアの域を出ません。
正確に叩ける人がずらすのと、ずれてしか演奏できないのは根本的に違うということをおさえておきましょう。