CDのようなカッコいい演奏がしたい
Q. CDのようなカッコいい演奏がしたくて、バンド演奏を録音したり、自分のパートフレーズを工夫しますが、なかなかうまくいきません。
正直煮詰まっています。
客演という存在について考えてみましょう。
客演とは、自分達メンバー以外の楽器が曲に入るものです。
音楽的に広くアレンジメントを考えた際、売れる要素を付加するために、客演を取り入れるのは、商業的には珍しいことでは有りません。
しかし、とりわけアマチュアのバンドにおいてはこの発想が欠落しています。
この質問の例でいくと、一生懸命演奏でフレーズを練りますが、限界があることに薄々気づいている感があります。
現代のバンドにおいて、ボーカル、ギター、ベース、ドラムが主体となってできていることは以前にお話しました。
しかし、よく考えてみてください。
もし、中音域の楽器が1楽器しかなかったら。
例えば、ギターがソロをひいている間、コード間やバッキングは誰がするのでしょう。
間違いなくスカスカになるでしょう。
これは、ゴテゴテのロックよりも、中途半端なポップス要素をかんでいるバンドほど顕著でしょう。
現代の売れている音楽をよく聞いて見ましょう。
8割、いえ9割の音楽はバンドサウンドと同じ厚み、あるいはそれ以上のうわものが重なっています。
もし、CDのような、メジャー音源のようなスペックを目指すためには、少なからず客演に頼る必要が出てきます。
では、そこを鍵盤が担えばどうか。
例えば、ギターと「ピアノという音色」だけで構築できるなら可能です。
しかし、現実問題として、ブラスやストリングセクションを奏でるのに、鍵盤楽器はそもそも向かないのです。
では、プロの現場では、メジャーミュージシャンはどうしているのか。
バックオケをつくり、プレイヤーがクリックとその音源に合わせて、ずれないように演奏します。
スペックを本当に求めるならこれしかないのです。
ここの割り切りができるかどうかなのです。
できないのだとしたら、ミッシェル・ガン・エレファントのような厚いロックを目指すしかなくなるでしょう。
もちろん、そういうスタイルで成功するバンドもありますから、失敗ではないでしょう。
しかし、多くのアマチュアバンドのサウンドがプロレベルにまで昇華しない一番の原因は「客演」なのです。