バンド活動初心者入門

オリジナル楽曲をつくる

バンドによっては、オリジナル楽曲を制作するところもあるでしょう。

といっても、これはバンドにとって一大イベントです。

なんせすべてが白紙の状態から、自分達で組み上げていかなくてはいけないからです。

誰か作れる人が作り、皆でそれを演奏する

よくある作り方として、一つは音楽的素養のあるメンバーが曲を中心になって作り、皆でそれを再現する形で演奏するというものです。

これは、バンド内で能力差が顕著でありがちな初心者バンド、また全メンバーが明確に自分の役割とコンセプトを理解しているプロに近い位置づけのバンドでよくみられます。

というのも、その作曲を担当するメンバーの書ける曲次第で、バンドのカラーが決まってしまうといっても過言ではないからです。

とても激しいロック調のバンドを目指していたとしても、唯一曲をかけるメンバーがジャズしかやったことがない人だったら、なかなかロックバンドにはならないでしょう、ということです。

ただ、確実に曲が書ける人であれば、自分だけのイメージで完成までもっていけるため、比較的まとまりやすい、ともいえます。

バンド全体でつくる方法も

もう一つは、各パートが自分のパートに責任を持ち、スタジオや話し合いでセッション形式で作っていくものです。

これは、それぞれプレイスタイルが確立してきた中堅のバンド、またはプロフェッショナルに近いバンドによく見られるスタイルです。

熟練したプレイヤー同士であれば、楽器を鳴らさなくても頭の中で御互い演奏が構築できるので、それこそコーヒーを飲みながら、ということも可能です。

このスタイルの利点は、全員互いの音を聞きながら、自分のフレーズを模索するため、それぞれの持つ感性をうまく融合して一つの曲にしやすいというところです。

また、生演奏ならではのバンド感をうまく曲で表現しやすいともいえるでしょう。

しかし、はじめに決めたバンドのコンセプトに沿った曲を狙って作るのが難しいという難点があります。

これは言わずもがなですが、複数のメンバーによって作っているため、それぞれのこだわりや癖などがモロにでてしまいます。

最終的な決定をする際に、譲れない部分があると、曲が完成しないばかりか、集団として危うくなることすらあります。(もちろん、そこをうまく詰めるのが醍醐味でもありますが・・・)

また、メンバー以外の楽器や追加のフレーズを重ね、曲として発展させる、ということがなかなか難しい状況に有ります。

いずれの方法でも良い曲はできるでしょう。

しかし、コンセプトをうまく見据えていい曲を作るのはプロの作家でも難しいことです。

これはオリジナルをやる者の宿命、ジレンマといえるでしょう。